

広大な住宅街を抜けて林道に入ってしまったものだから、
小一時間の散歩のつもりが、帰ってくるのに三時間もかかってしまった。
林道が終わる辺りで目を引く看板を見つけた。
キケン
ここで
あそばない

ちっさな池の注意書き。
池には河童が頭を出している。
これがホントにありそうだから、怖い。
看板の下のほうに描かれた黄色の鹿さんとピンクの兎さんが、こっちを見ている。
オトナが描いたのか子供が描いたのか分からないが、
「フッフフフ~」て、
描いているうちにノリノリになってしまった感じが伝わってくる。
ひと気のない所で、風が辺りの木々をざわざわさせる中、
じっと見ていると、ぞくっとくるものがある。
そんな怖さが、わりと好き。
怖いって、大事なこと。
怖さや畏れを知らないと、
やたらなことや危険なこと、
不作法なことを平気でするから。



◆ io日誌 <11月2日>
<io日和> <魚の庭> <ゼロ✦プラ>