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冒険気分

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自分の経験で言うと、冒険というのは、しようと思ってするのではなく、いつの間にか始まっているもの。
「さあ、冒険に出よう!」なんて心する間もなく、始めていることも気づかないまま、船がスルスル動き出しているのが常。

「止めるなら今のうちかなあ」などと思うとドキドキしてくる。
でも、そのドキドキは早く先へ進みたいワクワク感でもあって、止める気なんてすでにない。
だって、もうその道が自分の前に置かれて動かない、そんな感じがするのだもの。
すでにその道にいる自分に心が戻ると、ドキドキとかワクワクはすーっと治まっていく。
ドキドキ・ワクワクというのは、少し自分から乖離したときに起こるもののよう。

中学1年の夏休みに、読書感想文を書く宿題があって『ロビンソン漂流記』を読んだ。

 こんなことになったらどうするかなあ……。
 何とかするのだろうか……。
 できるかなあ……。
 精神的に耐えられるだろうか……。

夏休みの間じゅう、いや、夏休みが終わってもちょくちょく思い出しては考えていた。
考えては疲れるから、あまり楽しい読み物ではなかったけれど、すごく惹かれるものがあったのは、人生の冒険を描いたものだったからだろうか。
あのロビンソンだって、冒険するつもりで漂流したわけではなく、知らずに冒険は始まっていたのだ。

ロビンソンにはなりたくない。
あんな厳しい冒険は自分の人生にあってほしくない。
あってほしくないから、あえてロビンソン・クルーソーに同化しては防止線を張ってきたような気がする。
ただの怖いもの知らずであっては危険という意味で。
かといって、リスクに焦点を合わせたら怖気づいてしまう。
だから冒険は、いつの間にか乗り出しているのがいい。

どうせ冒険するなら、ジャック・スパローでありたいな。
馬鹿なのか利口なのか分からないってやつ。


io日和> <魚の庭> <ゼロ✦プラ


  
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