夜になると、コンビニへ行ってしまう日々。11時過ぎから夜中の2時、3時の時間帯。
この辺は、ざっと数えただけで5件のコンビニがある。いずれも歩いて2~3分のところ。でも、わたしが行くのは、大通りに面した歩いて4~5分のお店。
夜の部バイトの中国のおにいちゃんは、すっかり顔なじみになった。
最近じゃあ、「いつもありがとござぁまーす」と嬉々とした笑顔で言ってくれる。何か嬉しい。
可哀そうなのは、あだちさんだ。
はじめのうちは店長さんなのかと思っていたのだが、昼間その店に行ったら、「店長」の名札を付けた別のおじさんがいた。
今夜のシフトは、中国のおにいちゃんとあだちさんだった。
あだちさんは、いつ見ても忙しそう。呼吸が浅くて、「はあ、はあ」言っている。怒っているようでもある。
今夜も、納品された商品の陳列で忙しそうだった。
中国のおにいちゃんも陳列作業中だったけど、あだちさんほど「忙しいです!」オーラは出ていない。
だから、できれば中国のおにいちゃんにレジをしてもらいたかったのだが、あだちさんのほうがレジに近かったのが、あだちさんの運の悪いところ。
浅い呼吸で「はあ、はあ」しながら、あだちさんは足早にレジにやってくる。
急がなくてもいいのだけれど、急いでいるのはあだちさんのほう。
急いでいるから、絶対に客のわたしと目を合わさない。目を合わせている暇など、あだちさんにはないのだ。
レジを打つのも、釣りを渡すのも、大急ぎ。ついでに「ありがとーございました」も急いでいるから、よく聞こえない。早口だし。だいたい言い終わるが早いか、あだちさんの体は陳列作業に向かってしまう。
息も切れるほど忙しいのに、数百円買う程度の客に作業を中断させられるあだちさんは気の毒だ。
いつも怒っているように見えるのは、まさか、働いている境遇を嫌って自分を呪っているせいじゃないですよね?
明日も行くからね、あだちさん。
もし、夜の部シフトなら、レジの近くにいないほうがいいよ。
心の中でそっと、あだちさんに伝言しておいた。
伝わってるといいんだけど。
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・4年前の今日の日記 「贈られるより贈りたい」
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