会社にいた頃はそれなりに意気揚々と働いていた。嫌々会社に行くことは、ある数ヶ月を除いて、まずなかった。その数ヶ月でさえ、嫌だった反面、「このままじゃ終わらない」という意欲が勝っていた気がする。とにかく、会社は嫌いではなかったのだ。それに、自分では会社員が天職とまで思っていた。
でも、さすがに天気のいい日は、会社にいると何かもったいないことをしているように思うことがたまにあった。
「こんな日にシーツが洗えたらなあ、ついでに布団も干せるのに」
日当たりのいいベランダに洗濯物をたなびかせ、洗濯日和の青い空を仰いでにんまりする自分を思い浮かべることもあった。
「どこか気持ちのよい場所でのんびり日向ぼっこができたらなあ」
不思議とそういうことを思わなかったのは、のんびり日向ぼっこをしたことがなかったからかもしれない。芝生に無防備にごろんと寝転ぶなんてことは、ここ最近、覚えた気持ちよいことなのだ。
仕事を兼ねて遅いランチをごちそうになったあと事務所に戻ったが、外に出ないともったいない気がして、またまた東御苑へ。
今日はちゃんと芝生に敷くブランケットを持参した確信犯である。

たとえ細切れでも、平日の昼間の自由に味をしめてしまうと、会社員には戻れません。
戻る気が微塵でもあるくらいなら、後悔が今の自由度を狭めているかもしれない。今がどうあれ、後悔だけはまったくなし。
もちろん、日向ぼっこをするために会社員から足を洗ったのではない。でも自分の声に従っていなかったら、芝生に寝転んで快晴の空を仰ぐ今はなかったなあ、とつくづく思いつつ、1時間ばかりお昼寝をしてきたきりぎりしゃんであった。
<ioWEB>
でも、さすがに天気のいい日は、会社にいると何かもったいないことをしているように思うことがたまにあった。
「こんな日にシーツが洗えたらなあ、ついでに布団も干せるのに」
日当たりのいいベランダに洗濯物をたなびかせ、洗濯日和の青い空を仰いでにんまりする自分を思い浮かべることもあった。
「どこか気持ちのよい場所でのんびり日向ぼっこができたらなあ」
不思議とそういうことを思わなかったのは、のんびり日向ぼっこをしたことがなかったからかもしれない。芝生に無防備にごろんと寝転ぶなんてことは、ここ最近、覚えた気持ちよいことなのだ。
仕事を兼ねて遅いランチをごちそうになったあと事務所に戻ったが、外に出ないともったいない気がして、またまた東御苑へ。
今日はちゃんと芝生に敷くブランケットを持参した確信犯である。


たとえ細切れでも、平日の昼間の自由に味をしめてしまうと、会社員には戻れません。
戻る気が微塵でもあるくらいなら、後悔が今の自由度を狭めているかもしれない。今がどうあれ、後悔だけはまったくなし。
もちろん、日向ぼっこをするために会社員から足を洗ったのではない。でも自分の声に従っていなかったら、芝生に寝転んで快晴の空を仰ぐ今はなかったなあ、とつくづく思いつつ、1時間ばかりお昼寝をしてきたきりぎりしゃんであった。
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