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    ウクレレさん

    火曜日にウクレレさんがやって来た。

    事務所のクマさんの弟君クマケンさんが、秋葉原の楽器屋さんで“アコギ”というのをお買い上げしたら付いてきた太っ腹なオマケ。
    楽器屋さんも太っ腹だけど、これを事務所に置いていくクマケンさんも太っ腹だ。

     ところで、 “アコギ”って何?

    前々から密かに思っていたのだけれど、

     “アコースティック・ギター”のことかもしれない!

    とうっすら察した今週、ウクレレさんとの同居が始まった。

    “アコギ”がピンとこないくらい、弦楽器に関心がない。
    中学生の頃、叔父の“クラギ”をちょっとだけいじったことがあるが、コードもよく分からないし、才能の芽はなさそうと放り出した。
    可能性を感じないことに努力はしない。

    見た目かわいいウクレレさんだが、わたしには縁の無いもの。関係ないない。
    だいいち、クマケンさんは、このウクレレを兄じゃのクマさんがいじると思って置いていったのだし、わたしには関係ないのだ。

    関係ないけど、かわいいからバイオリンのように顎で挟んでみる。
    「流し」の雰囲気で、胸の辺りで構えて事務所内をプラプラ歩き回る。
    シャラ~ンと弦を鳴らしてみる。

    クマさんがドの音を教えてくれて、
     ド~シ~
     ラ~は? ラ~、どこ? ああ、いた、ラ♪
     ソ~は? ソ~? ソ♪ あった。

    こんな具合にド シ ラ ソ♪ から ド レ ミ ファ♪ の音階を勘で探り出してみると、3弦のチューニングが微妙に違っているようで気になりだす。ネットでウクレレのチューニングの仕方を調べて、いじり始めてしまった。

    次!
    ウクレレのサイトにあった「3コードで弾いてみる」に挑戦。
    CとG7とFのコードで、もたついた『我は海の子』の弾き語り。
    伸びた爪が邪魔くさいので、左手だけ、いつになく短く爪を切る。
    ちょっと演奏気分になってきたところへ、知り合いのジョンさんが日記で『森のくまさん』のコードを教えてくれて、ますますやる気に。

    そこへさらにクマさんが、コードが書いてあるウクレレ用の曲をプリントアウトしてくれた。3コード・プラス AmとE7ができれば、『贈る言葉』と『春よ、来い』が弾ける。
    曲らしい楽曲だと、引っかかり突っかかりでもだんだんできる気分になってくる。体で覚えるタイプは、できそうだと調子づくのだ。

    左手中三本の指先の腹が腫れ気味で痛~い。それでも弾きたくなるウクレレさん。
    朝練して、昼練も夕練もついしてしまう。夜中練も。

    興味の範疇じゃない、自分には関係ない。
    はじめはそう思ったのに、いつの間にか自分の手の中にある。
    聞き流して忘れようとしたのに、なぜか自分の課題になってしまった“ジェームズ・アレン”もそうだった。

    恋愛感情なし!と思っていたのに、付き合ってみたら面白くて自分から外せない、みたいなものがときどきやって来る。
    今日の時点で、ほぼマイ・ウクレレです。
    20080314a

    ioWEB

    愚の滑稽

    みんなで食べれば臭くない。
    とばかりに、ニンニクはよく食べる。
    事務所で作る料理の7割方は、ニンニクが入っていると思ってよい。

    カレーににんにく。ポトフににんにく。
    粒ごところころ、トマト煮込みにキムチ鍋、ペペロンチーノに限らずスパゲティにニンニク。

    ハナマサで一袋買うと20玉ほど入っているので、入れてもよさそうな料理には必ず一玉分が投入される。
    先週の金曜日は、我らの食の友にんにく君の日だったそうな。

    4年に一度の「ニンニクの日」にやって来たムガトラさんが、「生ニンニク入り激辛壷ニラ」を置いていった。
    ビニールの透明子袋に生ニンニクがコロコロと二粒。辛そうな味噌色のチキンエキスにまみれ、ニラの姿がちらほら混じっている。
    ラーメン屋さんのスペシャルトッピング用らしいが、白い御飯に乗せたら、これだけで2杯はいけそうに見えた。

    午後一のお客さんが帰ったあと、急に居ても立ってもいられない空腹感が目覚め、いそいそとお昼ごはんの仕度。時差あって、じつは朝ごはんだけど。
    今朝方仕込んでおいた白い御飯に、おでん風のやさしいお味の鍋と野沢菜漬け。そして、御飯にお似合いと見た「生ニンニク入り激辛壷ニラ」を小皿にあける。

     いっただきまーす。

    何の考えもなく、箸が「激辛壷ニラ」の生ニンニクのひと粒に伸びる。
    カリポリカリポリ、よい歯ごたえ。

     辛ーーーーーっい!
     ついでに、臭ーーーーーっ!

    袋を開けた時点で強烈だったニンニク臭にすっかり鼻が麻痺していたにもかかわらず、アジアンな辛さに煽られた刺激臭が舌と喉と鼻腔を見舞う。

     いや、嫌いじゃない、こういうの。
     でも、さすがに今日は人と距離を置かないとまずいかも。

    そう思いながら、刺激を和らげようと白い御飯を口に運ぶ。が、何だか気力が萎えたように箸が進まない。
    と、胃がきゅっと縮んだ様子。

     お前もびっくりしたんだね。

    自分の胃に無言の労わりをかけ、気を取り直して白い御飯を口に。

     がんばれ、自分。

    何事もこの身に起きていないと思い込もうとしているのに、びっくり停止した胃のほうは正直にも力を失っていくのが分かる。
    どよーん、ぐてーん。
    動きの鈍った胃のあたりが重苦しい。

    この様子を見ていた事務所のクマさんが声をかけてくれた。
    「どうした? だいじょうぶか?」
    大丈夫じゃないけど、きょとんとした目が可笑しい。
    と言うか、ごはんごときできょとんとさせてる自分が可笑しい。これぞ、愚の滑稽。

    いつも食べているニンニクは、充分に煮込んであるか揚げてあるもので、口の中でとろけてしまうやつ。カリポリなんて、いい音はしないけど、やさしいニンニク君だったのだ。

    欲望のままに、空腹だというのに生ニンニクを真っ先に口に放り込んだ自分を悔やんだ。
    あのとき、かすかに声がしたではないか。

     空腹なのだから、やさしいお鍋から食べなさい、と。

    「吐いてこい!」
    そう言われる頃には、背中がきゅんきゅん痛んで吐く気力も失っていた。
    ソファに倒れこみ、胃薬とカップ一杯の白湯を持ってきてもらう。そのままちょっとお昼寝。命は救われた。

    生ニンニクはやさしくないと体で知った。
    我が無知が一つ消えたと思いたい。
    この身から発するニンニク臭はその証。
    もう、自分ではぜんぜん臭いません。

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     葉月いお

    Author: 葉月いお
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    ―魚の庭― Photo綴り
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