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夢の代わりに

ここ数年、ほとんど夢を見ない。
眠りのメカニズムからすれば、夢を見ていないのではなく覚えていないだけなのだろうが、ひょっとして自分はレム睡眠(浅い睡眠状態)を飛ばして、いきなり熟睡(ノンレム睡眠)に落ち、睡眠の欲求を満たすとパカッと目が覚めるというパターンを繰り返しているのではないかと疑うほどだ。

今年になって覚えている夢といえば、1月の末に見た元同僚の夢。
特別な付き合いがあるわけでもなく、5~6年、会ってもいないのに彼は夢に現れ、何か切々とわたしに向かって語っていた。
彼の声も言葉も聞き取れなかったのだが、誰かが病気だという話をされたように感じた。
そこで翌日、別の元同僚に「彼が夢に出てきた」とメールをすると、本人はすでに退院したものの体調不良であったこと、近々、中国へ海外駐在に出る予定だということがわかった。
おかげで、夢に登場した彼とメールで近況報告をする機会につながり、彼が今のわたしの状況をとても喜んでいることを知って、こちらとしてはえらく励みになったものだ。

以前は、よく夢を見た。
夢を見るのが楽しみで、ベッドに入るときは「さあ、夢よ来い!」と大の字になって待ち構える気分。「意識の上映会」のリクライニングシートに埋もれ、自分の中の別世界へ導かれるようだった。

夢が仕事や人間関係のヒントを与えてくれることもあった。
先行きの道標のように方向を示してくれることもあった。
意外な出来事が自分の身に起こる前のワンクッションになって、精神的に救われたこともある。

大スペクタクルな夢は映画を観る以上に楽しめたものだ。
プラネタリウムのような満天の星空を見上げていると、にわかに白鳥座が大きな鳥の姿に変わって羽ばたく夢。
(実際の夜空では、どれが白鳥座かなんてわたしにはわからないが――)
竜の背中にしがみつき、荒川をガンガンと猛スピードでのぼる夢もあった。
(荒川:埼玉県内を流れて東京湾に注ぐ、あの荒川ですよ)
でかい宇宙船が窓にぐんぐん近づいてきて、部屋じゅうを真っ白な光で照らし、思わずタオルケットを頭からかぶって身を隠したところで目が覚めるということも――。 あれは、映画「未知との遭遇」を超えるほどの映像体感だった。
この手の夢を、心理的にどうのうこうの言ってほしくない。
夢の持ち主は、自分が創造する夢に感動するに留まらず、翌日、「昨日、こんな夢を見ちゃってさあ」と自慢げに話しては夢の体感を甦らせ、有頂天にはしゃぎ幸せなのだから。
最近は、人から「こんな夢を見た」「昨日の夢は不思議だったなあ」などと聞かされるたびに、悔しい思いをしている。

気がつけば今夜は満月。
20050424a

昨夜は、銭湯の帰りに食べたファミレスのハンバーグとエビフライセットが胃にもたれ、寝るに寝られず、起きてみても頭が働かず、朝方なんとなくPCに向かってお絵描き。
胃の鈍痛を抱え、何を描こうと思ったわけではないのだが、できあがったのは満月の図。
夢を見ない、覚えていない代償のような「月の道」は、歩くとザクザクと金銀宝石の屑を踏みしめる音がするのだよ。

追記:
夢を見る楽しみを失ったというより、夢に期待しなくなったのかもしれない。
現実を生きるための情報は現実の中にあり、自分自身の心の内を知るための情報は、自分を探れば掘り出すことができる。
非物質的な世界での戯れも、目覚めた自分の世界ですればよいと思えば、夢を覚えていて活用しようという欲求が高じる必要はなくなるのではないか。
もしかしたら、今、起きていると思っている現実が、じつは目覚めていない自分が見ている夢だったりして……。
だとしたら、この夢は面白いのか? 
少なくとも、つまらない夢ではない!と評価している。

でもやっぱり、
「さっきすごい夢を見た!」と仮眠覚めの人に言われると、悔しくってたまらない!!

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